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表紙解説
裏表紙解説
会報編集委員会よりのお知らせ
編集後記
花菖蒲「蘇峰」浅鉢盆養仕立
 東京都小林昇氏育成
 【表紙解説】
 
 この写真は、199年にNHKから発行された花菖蒲の本を制作するに当たって、1998年に小林氏の自宅にて、プロのカメラマンに撮影してもらったもの。「蘇峰」はシンプルな草姿、花が美しい品種で、花茎も曲がらず、葉もすっきりとしていて、盆養には適した品種の一つである。地植えにすると1.5m程度に伸びる草丈の高い品種だが、この写真では高いもので60cm、低いもので40cm程度の草丈に伸びるて咲いた。鉢は直径60cm、幅35cmほどの平鉢を使用。
 また、この鉢は意図したわけではないが、ちょうど手前の草が低く、後ろの草が高く、たいへん格好よくまとまって咲かせることができた。栽培している台が平らではなく、ほんの少し傾いているので、水の溜りやすいところと、そうでないところが出来て、水の多く行くところは草丈が伸びたのだろうと、小林氏は話しておられた。
明治時代の花菖蒲番付縦38cm横28cm 加茂花菖蒲園所蔵
【裏表紙解説】

 現在の東京都葛飾区堀切に、明治大正にかけて開園した武蔵園という花菖蒲園で発行された花菖蒲の番付。
190品種程度が記載されており、現在この中の40品種ほどが現存している。行事には「宇宙」を置き、「尭裳羽衣」、「昇り龍」、「立田川」など今日でも人気の高い菖翁花が続いている。ほか「武蔵川」、「笑楽の遊」、「遊女の姿」など、その名も優美な江戸の名花が名を連ね、見ているだけでも楽しい番付である。
 堀切では江戸時代の天保年間(1830〜43)から開園していた小高園、明治初期頃からの武蔵園に加え、明治後期には堀切園、観花園が、隣村の四つ木では明治20年頃に吉野園がそれぞれ開園し、狭い範囲にいくつもの花菖蒲園が集中して存在しており、江戸からの日帰り行楽地として賑わっていた。
【会報編集委員会よりのお知らせ】

 年一回の発行ですが、花菖蒲の会報も回を重ね、カラー写真をたくさん取り入れ、彩りある仕上がりで皆様にご満足いただいているものと思っています。

 現在、編集委員会は椎野昌宏、清水弘、永田敏弘の三人で構成され、永田敏弘を責任者兼、募集、編集の担当として実務を一手に引き受けてもらっています。委員会は会合を持ったり、電話連絡したりして、編集方針をきめています。原稿の集まり具合やスペースの制約によって、投稿者の方にご迷惑をかけることもあるやもしれませんがご容赦くださるようお願いします。

 会報は全国の会員を結ぶ最も重要な事業ですので、引き続きご理解、ご支援を賜るようよろしくお願いします。(椎野)
【編集後記】
 

 昨年の会報30号は、皆様のおかげを持ちまして1000部作成したところ600部程度購入していただき、残部は100部を切りました。ほんとうに有難うございました。
 しかし、会計報告にありますように、繰越金の残額が年々減って来ており、このままですと会報ももっと簡略なものしか出せなくなる懸念があります。その対策として「売れる会報」を作るのがたいへん重要であることを再認識し、そのつもりで、今回の31号も前年号にもましてより充実した内容になるよう努力いたしました。昨年同様5部以上のご注文につきましては、一部五百円にて販売させていただきますので、何卒ご協力のほど宜しくお願い申し上げます。

 会報バックナンバーの販売のお問い合わせは事務局まで。会員以外の方にも販売しております。
日本花菖蒲協会事務局
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TEL.&FAX 0438-98-3339
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